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はい、ここからは私、ハガルが説明しますね。
マスターとソルは、鴻埜教授を追って日本に帰ってきました。
でも、戦乙女であるソルは、その力を使う度……どころか、
ソルの姿で いる間中、マスターの寿命を削ってしまうんです。
未熟者の証拠です。そこで私の出番です。
私、ハガルは超絶美形、献身とご奉仕のスーパーメイドなのですが、この姿でいる間はマスターの寿命が縮むようなことはありません。
私は一応、ソルの未来の可能性の一つと言うことになっていますけど……
今はマスターにも内緒なんです。

日本に戻ってきた私達は、この国でもっとも、ベルセルクの反応が強い街に来ていました。
ベルセルクは戦うことで強くなる戦闘生物。より強い個体を求めて闇の道と呼ばれる亜空間を転移し、どこにでも移動できるのです。
けど、この街のある場所は特に反応が強くて、ここに解放された全てのベルセルクが集まっている……そう感じられたんです。
でも、ここは……この街はマスターが生まれ育った街。
だから、マスターは鴻埜教授の行方を追いつつ、久しぶりの日本での学園生活を送ることにしました。
あまりさぼりすぎると、留年という罰を受けるらしいので。

でも、学園には恐ろしい敵の姿が?!
大きなリボンにグルグル巻き毛。どう見ても意地悪なお嬢様にしか見えないのに、マスターの許嫁ですって?!
浅海澪璃……くっ、恐ろしい敵です。
さらに、来島詩帆という女の子が……
最初は天然系の可愛い同級生。そう思っていたマスターですが、事件を追うウチに彼女との関係が次第に浮き彫りになっていく……
ああ、マスター! ダメですっ、それは禁断の関係!!
「ハガル、ハガル……お話しがずれてる。 それは琉平の節操のない女性関係に関してでしょ?」
「そうなんです、マスターは浮気者です! ああ、マスター……私だけを見てください」
「違うでしょ?! ハガル!  恋愛問題もあるけど、私達の目的はベルセルクよベルセルク!」
「私はマスターの方が大切ですよ?」
「はぁ…… とにかく、平和な学園生活も長くは続かなかったの。 琉平の学園の中でも外でも、ベルセルクの影は見え始めたの。 蜘蛛の能力を持ち、結界を操るスパイダーベルセルク。 超音波でベルセルクや人の意識を操るバッドベルセルク。 そして、私達とは別にベルセルクを狩り続ける謎の存在……」
「マスターや私の周囲にも色々なことが起き始めていました。 マスターが見る過去の風景は、私の夢と同じです…… そして、それはとても悲しい物語でした。 真っ赤に燃える黄昏の空。一人の勇者と戦乙女の悲恋…… そして、その悲劇は再びこの世界にも……」
「そんなことは私がさせないんだから!
どんな敵も私とハガルと琉平でやっつけてやる!」
「そうですね。私達、戦乙女は勇者と共に……」
「うん! マスターと一緒なら何でも出来る! 私が奇跡を起こしてあげる!」